「春されば まづ咲く宿の 梅の花 ひとり見つつや 春日暮らさむ」 |
万葉集 山上憶良(やまのうえのおくら) |
「吾妹子(わぎもこ)が 植えし梅の木 見るごとに 心咽(む)せつつ 涙し流る」 |
万葉集 大伴旅人 |
「わが園に 梅の花散る ひさかたの 天(あめ)より雪の 流れ来るかも」 |
万葉集 大伴旅人(おおとものたびと) |
「十二月(しはす)には 沫雪(あわゆき)降ると 知らねかも 梅の花咲く ふふめらずして」 |
万葉集 紀少鹿郎女(きのをしかのいらつめ) |
「人はいさ 心も知らず 古里は 花ぞ昔の 香ににほひける」 |
古今集 紀貫之(きのつらゆき)百人一首 |
「月夜には それとも見えず 梅の花香(か)をたづねてぞ 知るべかりける」 |
古今集 凡河内躬恒(おおしこうちのみつね) |
「東風(こち)吹かば にほひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ」 |
拾遺和歌集 菅原道真(すがわらのみちざね) |
「君ならで 誰にか見せむ わが宿の 軒端ににほふ 梅の初花」 |
金槐和歌集 源実朝 |